お父さん。わたし、新しい服を着られるようになったんです。フード付きのチュニックという服なんです。あれを着るの、ちょっと抵抗があって。 | |
お前も、着る物を気にする年頃になったか。 | |
だから、早く新しい服を着られるようになりたい。 | |
よし、ならば、今日は「ヴァナ法」についてお話ししよう。 | |
あの、なんでそうなるのでしょうか……。 | |
「ヴァナ法」正確には「ヴァナ・ディール共通法」と言う。名前の通り、ヴァナ・ディールの世界共通の法律だ。たとえば、 お前が先ほど言っていた「服が着られるようになりたい」というのも、これで解決する。 | |
えっ? どういう事なの? | |
ヴァナ・ディールでは、一定のLVに達しなければ、新しい装備を装着できない。どうしてだ? | |
確かに……。サイズは合ってるはずなのに……。 | |
つまり、これはヴァナ法で守られているからだ。わたし達は、無意識の内にその法則に縛られ、サイズの合っているはずの服が着られないのだ。 | |
あぁ、なるほど! | |
競売所もそうだ。たとえば、体格の良いガルガの着たチュニックを競売に出したとする。それを、小さなタルタルが購入した場合、どうなる。 | |
ぶかぶかですね。 | |
だが、競売所は、ガルガの着たチュニックを仕立て直し、タルタルに手渡したのだよ。売りに出す時に払う手数料は、そのためだ。 | |
すごい! 今まで謎だったのが、一気に解決しちゃうね。 | |
その通りだ。 | |
あっ、なんか、向こうでMooguが何か言いたそうな顔をしてます。 | |
ん? なんだ。 | |
「そんな言葉は存在しない」だって。 | |
…………。 | |
|